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〔701系交流一般形電車関連の解説〕
701系電車
701系電車は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の交流用通勤形電車。
1993年(平成5年)から交流電化区間用の標準車両として製造された。
209系電車で採用した軽量ステンレス製のプレスを多用した
川崎重工業の2シート工法の構体を採用する。
先頭部は貫通路付の切妻構造で、FRP製の覆いを設ける。
客用扉は 1,300 mm 幅の両開き式のものを片側3か所に設置し、
在来線用の車両は運用線区の駅ホーム高さの関係上ステップを設ける。
側面窓は車端部以外は4連窓、中央2窓のみ2段上段下降式のユニットサッシである。
窓寸法は極力大きくし、熱線吸収ガラスを使用してカーテンを省略した。
車端部は通常の1枚窓を設置する。
冷房装置は集中式を採用し、屋根上に1基搭載している。
在来線運用車はAU710A形(冷凍能力38,000 kcal)、
標準軌区間用の5000番台と5500番台はAU723 形(冷凍能力30,000 kcal/h)を、
屋根上に設置する。
中間側妻面の貫通扉は幅を 1,200 mm に拡幅した両開き式とし、
ワンマン運転時の乗客移動に配慮した。
0番台(秋田地区用)
秋田地区の客車列車置き換えのために1993年3月から10月にかけて、
川崎重工業およびJR東日本土崎工場(現・秋田総合車両センター)で製造され、
同年6月21日より運用を開始した。
クモハ701+クハ700の2両編成が24本(48両、N14 - N38 編成)、
クモハ701+サハ701+クハ700の3両編成が13本
(39両、N1 - N13 編成)の計87両が在籍する。
本区分のみ、前面の種別表示器は手動式であるが、
後述の機器更新が行われた車両の一部ではLEDによるものへ取り替えられている。
全車ロングシートで製造されたが、
一部の車両(N36 - 38編成)にはクロスシート設置改造が施工された。
この編成はパンタグラフをシングルアーム式の PS106 形に換装していたが、
2005年以降から改造が行われなかった秋田地区の701系にも同様に交換が行われた。
ワンマン運転用の運賃箱も当初の仕様から変更されている。
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701系0番台2両 N31編成
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701系0番台3両 N11編成
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701系0番台2両(秋田地区用)
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701系0番台3両(秋田地区用)
100番台(秋田・仙台地区用)
基本番台の増備車で、1994年から1995年にかけて土崎工場にて製造された。
クモハ701形+クハ700形の2両編成が5本(10両)、
クモハ701形+サハ701形+クハ700形の3両編成が1本(N101編成)の計13両が在籍する。
後部標識灯を200mm上方に移設しているのが基本番台との識別点である。
室内ではつり革の位置を下げ、数を増やした。
軽量化および保守量の低減のため、蓄電池を鉛電池からアルカリ電池に、
制御回路用の補助電源を静止型インバータ (SIV) に変更している。
当初は全車が南秋田運転所(現:秋田車両センター)に配置され、
基本番台と共通で運用された。山形新幹線の新庄延伸に伴い、
奥羽本線山形 - 新庄間が標準軌化されると、
1999年に2両編成が仙台電車区(現・仙台車両センター)に転配された。
仙台地区では当初常磐線北部(いわき - 仙台)で限定運用されたが、
その後1000番台(2両編成)・1500番台と共通に、
東北本線(黒磯 - 一ノ関)でも運用されるようになった。
編成番号は秋田ではN100台、仙台ではF2-100台を付番。
2007年3月にN102編成が秋田車両センターに転配され、
2010年10月付でF2-103 - F2-105編成も秋田車両センターに転配され、
N103 - N105編成として営業運転に入っている。
仙台車両センターにはF2-106編成のみ残存している。
車体帯色は濃淡のマゼンタ(秋田)および赤+白+緑(仙台)である。
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701系100番台2両、F2−105編成
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701系100番台2両、F2−105編成
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701系100番台3両(秋田地区用)
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701系100番台3両(秋田地区用)
1000番台(仙台・盛岡地区用)
盛岡地区の客車列車と仙台地区の715系置き換えのため、
1994年から1996年にかけて、
川崎重工業および土崎工場にて製造された。
クモハ701形+クハ700形の2両編成が38本(76両)と、
クモハ701形+サハ700形+モハ701形+クハ700形の
4両編成が4本(16両)の計92両が在籍する。
中間のモハ701形は本系列唯一の中間電動車で、
付随車サハ700形は蓄電池を装備するため
基本番台・100番台のサハとは別形式となっている。
基本仕様は100番台と同一だが、
仙山線へ入線することを考慮してパンタグラフをPS105形に変更している。
故障時の救援のために救援回路を備え、
719系電車と併結が可能である。
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701系1000番台(盛岡車) 1011編成
郡山出場回送 回9535M
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701系1000番台(盛岡車) 1021編成
郡山出場回送 試8535M 元F2−21
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701系1000番台4両、盛岡地区用
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701系1000番台2両、F2−19編成
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701系1000番台2両、F2−24編成
普通1140M
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701系1000番台2両、F2−27編成
普通2138M
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701系1000番台2両、F2−28編成
普通2132M
混合編成
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701系1000・1500番台混合編成6両
画像番号IMG 0336.JPGは、
701系1000・1500番台混合編成6両
画像番号IMG 2736.JPGは、
701系1000・1500番台混合編成6両
画像番号IMG 4113.JPGは、
701系1000・1500番台混合編成6両
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701系1000・1500番台混合編成6両
F4−17編成+後2両1500番台F2−515編成
画像番号IMG 0177.JPGの画像は、
701系1000・1500番台混合編成6両
F4−29編成+後2両1500番台F2−501編成
画像番号FH0103.JPGの画像は、
701系1000番台混合編成6両、編成番号不明
1500番台(仙台地区用)
仙台地区715系1000番台置き換え用として、
1000番台の増備型として1998年と2001年に川崎重工業および、
土崎工場にて製造された。
クモハ701形+クハ700形の2両編成が18本(36両)が在籍する。
主変換装置は、インバータ部はパワートランジスタ素子であるが、
コンバータ部にIGBT素子を使用したものに変更された。
回生ブレーキを装備し、
クモハ701形は屋根上のブレーキ用抵抗器がなくなった。
2001年に新製された2次車の 1509 - 1518は、
新製時からATS-Ps保安装置を備えるほか、行先表示器が LED 式とされ、
トイレは車いす対応の大型のものを運転台直後に設ける。
このため、クハ700形の窓配置が変更された。
1508 は浸水事故で床下機器が損傷した
1000番台1編成(クモハ701-1033+クハ700-1033)を修理した車両で、
回生ブレーキと LED 式行先表示器を装備して復旧され、
1500番台に編入された。
全車が仙台車両センターに配置され(F500台編成)、
100番台(F2-106編成)・1000番台
E721系0番台(ワンマン運転対応のP40 - P44編成)と、
共通で使用される。車体帯色は赤+白+緑である。
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701系1500番台2両、F2−501編成 普通2142M
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701系1500番台2両、F2−504編成 普通2134M
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701系1500番台2両、F2−506編成 普通2136M
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701系1500番台2両、F2−510編成
試8535M 郡山出場
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701系1500番台2両、F2−511編成 普通2136M
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701系1500番台2両、F2−516編成 普通2138M
混合編成
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701系1500・E721系0番台混合編成4両
普通1142M
F2−503編成+後2両E721系0番台P−43編成
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701系1000・E721系0番台混合編成4両
普通1137M
F2−508編成+後2両E721系0番台P−42編成
5500番台
山形新幹線開業に伴う奥羽本線の山形 - 新庄間の標準軌化に際し、
普通列車用として1999年に投入された車両である。
1500番台の仕様に準じ、座席はロングシート、
客用扉のステップはない。
車いす対応の大型トイレをクハ700形の前方に設置する。
行先表示器は LED 式で、
尾灯が5000番台と同様運転席窓の上部に設置されている。
回生ブレーキは発電ブレーキ車と混用しないため、
作動範囲が大きくとられた。
台車は標準軌用の DT63A 形・TR252 形で、
米沢 - 福島(板谷峠)の急勾配対策として、
ディスクブレーキや砂撒き装置を搭載する。
パンタグラフは製造当初は仙台地区701系との
互換性を考慮し菱形を搭載したが、
2001年にシングルアーム式に交換された。
加えて同時期に強化型スノープラウ(雪かき器)も設置した。
冷房装置はインバータ方式の AU723 形を搭載する。
719系5000番台と同じスカートを装着している。
クモハ701形+クハ700形の2両編成9本(18両)が、
山形車両センターに配置され(Z編成)、米沢 - 新庄間で運用されている。
車体帯色は山形県の花「ベニバナ」をイメージしたオレンジ+白+緑である。
全車両がワンマン運転に対応しているが、車掌が乗務することもある。
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701系5500番台2両、Z−6編成 新庄にて、
画像番号FH0064.JPGの画像は、
701系5500番台2両、Z−9編成
画像番号IMG 0405.JPGの画像は、
701系5500番台4両、新庄にて、
青い森鉄道青い森701系
2002年(平成14年)12月1日の
東北新幹線盛岡 - 八戸間開業に伴い並行在来線を移管して開業した車両である。
JR東日本からの譲受車と新製車があり、仕様が一部異なる。
青い森鉄道 青い森701系 新造車1編成(100番台)、
JR東日本からの譲受車8編成(0番台)、合わせて2両編成9本(18両)が在籍する。
青森方が制御電動車(Mc)の青い森701形、
目時方が制御車(Tc')の青い森700形で組成されている。
このうち新造車(101)・譲受車(1)各1編成は、
2002年(平成14年)の目時 - 八戸間開業時に導入されたもので、
残りの譲受車7編成(2 - 8)は2010年(平成22年)12月の
八戸 - 青森間開業時に導入されたものである。
(当時は室内はロングシートのままだったが、一部の編成はセミクロスシート化されている)。
2010年9月2日より、在籍中の1本がイメージキャラクターのモーリーをあしらった
デザインに変更され。
車体帯色は、旧デザイン車両が青、新デザイン車両が空色である。
また、青い森鉄道全線開業時にJR東日本から譲受した編成についても、
2011年(平成23年)に青い森鉄道の新デザインに変更された。
クモハ701-1037+クハ700-1037 → 青い森701-1+青い森700-1
画像番号IMG 0140.JPGの画像は、
青い森701系(1編成)
画像番号DSC 6652.JPGの画像は、
青い森701系(101編成)
IGRいわて銀河鉄道IGR7000系
2両編成7本(14両)が在籍する。
4編成がJR東日本からの譲受車(0番台・1 - 4)で、
3編成が新造車(100番台・101 - 103)である。
車体帯色は岩手の夜空のイメージであるスターライトブルーと、
星の輝きのイメージであるスターライトイエローである。
目時方が制御電動車 (Mc) のIGR7001形、
盛岡方が制御車 (Tc') のIGR7000形の2両固定編成。
JRからの譲受車はロングシートのままである。
譲受車は帯の貼り替え時に車内案内表示器を設置した。
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IGRいわて銀河鉄道IGR7000系 (1編成)
画像番号IMG 0065.JPGの画像は、
IGRいわて銀河鉄道IGR7000系 (103編成)