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〔ジョイフルトレイン客車関連の解説〕
オリエントサルーン
1987年1月に登場した12系改造の6両を改造したオリエント調の和式列車。
スロフ12 829・830、オロ12 857 - 860 で構成されていた。
国鉄仙台鉄道管理局のちに、仙台支社が保有し、仙台電車区に所属していた。
内装は和洋折衷の構造で他の和式編成のように、
各車両ごとに愛称名は付けられていない。
老朽化により、2000年10月30日から11月5日にかけてさよなら運転を行い、
廃車となった。
専用牽引電気機関車としてED75 707, 711, 751, 766, 767が専用塗装となっていたが、
最後まで残っていたED75 767が2005年に一般色に変更され、
オリエント専用機は消滅した。
画像番号FH0002.JPGの画像は、
12系客車改造の欧風お座敷列車。
オリエントサルーン
浪漫
東日本旅客鉄道(JR東日本)が1995年(平成7年)から、
2007年(平成19年)まで保有していた鉄道車両(客車)で、
ジョイフルトレインと呼ばれる車両の一種である。
長野支社では12系客車を改造した和式客車の「白樺」を、
臨時列車・団体列車などの波動用として運用していたが、
老朽化および車内設備の陳腐化のため後継となる
和式客車として登場したのが「浪漫」である。
画像番号FH0011.JPGの画像は、
14系客車改造 浪漫
スーパーエクスプレスレインボー
通称「SER」。
1987年3月に登場した12・14系客車改造の欧風列車の7両編成。
スロフ14 705・706、オロ14 711 - 715、オロ12 715で構成され、
オロ14 711・714はリクライニングシートが並び、
オロ14 712・713は3.6人用のコンパートメント室になっている。
またオロ12 715はサンルーフを新設したイベントカーで赤い車体には、
大きく「RAINBOW」と白文字で描かれている。
牽引専用電気機関車としてEF65 1019(1987 - 1998年)・1118(1997年 - )、
EF81 95(1987年 - )が赤い車体に白文字でそれぞれの形式が描かれている。
客車が廃車された現在でもイベントや臨時列車などで活躍している。
本州だけでなく北海道・西日本・四国・九州
(編成を4両に分割し24系25形寝台車「夢空間」3両と併結や14系寝台車との併結)まで、
遠征実績がある他、
1997年9月には多客臨として「さよなら碓氷峠レインボー号」としても、
信越本線横川駅 - 軽井沢駅(碓氷峠)を走行している。
車両の老朽化や機関車の牽引速度、機回しなどで時間と、
手間がかかるなどの理由により、
12系和式客車「江戸」とともに2000年3月31日に引退し、
暫らく保留車となっていたが、2001年7月15日付で廃車された。
画像番号FH0001.JPGの画像は、
12・14系客車改造スーパーエクスプレスレインボー
ふれあいみちのく
1986年8月に登場した12系客車改造の和式列車の6両編成。
スロフ12 823・824、オロ12 845 - 848 で構成されていた。
国鉄盛岡鉄道管理局のちに、盛岡支社が保有していた。
両端は洋風・和風の展望室で、6号車の和風仕様ではいろりが設けられている。
老朽化により2002年5月に臨時列車としてさよなら運転を実施した。
この編成の引退によりJR東日本に所属していた12系改造の和式客車は消滅した。
画像番号FH0003.JPGの画像は、
12系客車改造ふれあいみちのく
JR東海お座敷客車 名古屋車両区「ナコ座」
「ナコ座」
1983年4月に登場した12系客車改造の6両編成。
4月10日から営業を開始。スロフ12 915・916、オロ12 829 - 832で構成されていた。
名古屋車両区に所属していた。
ジョイフルトレインとしては初めて、
窓ガラスのないオープンデッキの展望車を連結したことで知られる。
展望車は、後の改造車では車掌室を連結面側に方向転換のうえで、
トイレ・洗面所部分を台枠から切断して、
そこに新規に製作した構体を接合させる工法をとっていたが、
この車では車掌室を後位出入台部へ移設させて、
元の車掌室部をデッキに改造する手法をとっていた。
そのため発電機関の排気管がデッキに立ち上がっているなど、
少々苦しいレイアウトとなっていた。
一部から「ナコ座」とも呼ばれるが、正式な愛称はなかった。
1999年度に廃車となった。
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12系客車改造「ナコ座」
「ばんえつ物語」用12系客車
使用客車は酒田リニューアルセンターにおいて外板塗装を地色がチョコレート色、
窓まわりがクリーム色に塗装変更、
車内では内装材と床材の木目調アレンジが施された他に、
便所の洋式化と洗面所のリニューアル等が施された12系客車6両が使用され、
その翌年の12月にはスハフ12 160を改造した展望車オハ12 1701を増結した。
2007年の営業運転再開時(4月28日)には、
「ばんえつ物語」用12系客車のリニューアル改造工事が実施され、
外板塗装は地色がチョコレート色、窓まわりがクリーム色から、
地色がオリエント急行を思わせる紺色に変更して、
車内も座席の背ずりを高くする等と行った改造がされた。
また展望車両(4号車)に配置されていた車内販売スペースを5号車に移した為、
定員は504名から468名に変更された。
また新設された50インチディスプレイではC57 180の歴史などを映出する。
多目的室、SL宣伝コーナーも新設。車販コーナーでは新たに生ビールなどを取り扱う。
各車両の通路ドアを改造し、自動ドアを導入した。
このリニューアル改造工事は4月上旬に完了し、
4月13日に新津駅ホームで報道関係者に公開され、
4月14日・15日にはDD53 2牽引によって、
羽越本線新津駅 - 酒田駅間をお披露目運転として走行している。
2012年度の運転から、5号車の普通座席が子供向けの
フリースペース「オコジョルーム」に変更され、定員は408名となった。
2013年度の運転からは、
全国の定期SL列車では初めての試みとなるグリーン車の連結が実施された。
同車の改造は新潟トランシスが行い、形式はスロフ12 102となった。
なおこの改造の際、車体は新製とし、台車や床下の機器類は新製車体へ移設とされた。
元の車体は、新潟トランシスにしばらく留置された後、
新潟新幹線車両センターへ移送された後に解体処分とされた。
グリーン車となった7号車の定員は30名、1編成の定員は366名に変更された。
この時点では、残りの1?6号車は塗装変更を行っていなかったが、
2014年度の運転からは7両全車両の塗装がグリーン車と同一の塗装となり、
更に厳かな雰囲気が演出された。
その際、1号車・スハフ12 101も7号車同様に改造工事が行われ、
2012年度より実施していた「オコジョルーム」が本格化し、
子供たちが楽しく遊べる遊具が完備された。
また、同時にグリーン車と同様にパノラマ展望室が追加されて
「オコジョ展望車両」と名付けられ、この改造で1号車が完全フリースペース車となり、
5号車は普通座席に戻された。この為1編成の定員は366名から338名に変更された。
この一連の第三次改造は検査担当先の秋田総合車両センターにて改造工事が行われ、
車体の新製は行わず既存の車体を再使用して改造した。
改造後同車は方向転換を行い、車掌室を2号車側の向きにして連結される。
この改造は土崎工場(秋田総合車両センター)で行われていて、
まず2月3日にオハ12 1701・オハ12 316・オハ12 315が、
3月5日にオハ12 313・オハ12 314が出場して、
3月19日にC57 180+ばんえつ物語客車6両での試運転(オコジョ展望車欠車)が行われ、
その後3月27日にオコジョ展望車化されたスハフ12 101が出場して3月30日に、
新潟わくわくステーションイベントの一環としてオコジョ展望車が展示された。
4月3日に再度、自治体関係者を招いた試運転を実施し、同5日より営業を開始した。
客車は全車座席指定席制。
会津若松方が1号車。
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SLばんえつ物語12系客車(旧塗装)
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12系客車改造「ばんえつ物語」用12系客車
夢空間
次世代寝台列車用車両の方向性を検討するため、
JR東日本が1989年(平成元年)に3両を製造し、
同年に開催された横浜博覧会の自社展示ブース「夢空間'89」
(桜木町駅駅前広場)での一般公開、海浜幕張駅前での一般公開を経て、
団体専用列車や臨時列車に用いられた。
台車・ブレーキなどの走行機器、
サービス電源などの仕様は24系客車にあわせており、
JR発足後に新造された唯一の24系客車である。
14系客車との併結も可能であった。
前年に来日した「オリエント急行」車両群の設計思想を参考に、
内装や外部塗色に各車独自の意匠がこらされる。
本形式の設計手法は、後年「カシオペア」として使用を開始した
個室寝台車両E26系客車の開発に継承された。
画像番号IMG 1723.JPGの画像は、
夢空間