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415系電車
日本国有鉄道(国鉄)が設計・製造した交直流両用近郊形電車。
国鉄分割民営化後は東日本旅客鉄道(JR東日本)と、
九州旅客鉄道(JR九州)に継承されたほか、
JR東日本が設計・製造した車両や西日本旅客鉄道(JR西日本)が、
113系を改造・編入した車両が存在する。
以上の系列に続き、1971年(昭和46年)から製造が開始された。
交流50/60Hz両用のTM14形主変圧器を搭載する「三電源方式」となっている。
1500番台 [ステンレス鋼製車両]
1986年から製造を開始した。
軽量なステンレス製車体、ボルスタレス台車といった211系に用いられた技術が採用されている。
従来の車両と相互に連結して運転するため、
電装品やブレーキシステムは500・700番台に準じている。
従来車と性能を揃えるため、軽量化による加減速力の増分は、
主電動機の限流値を低く設定することで相殺している。
また、従来車ではすべてのクハ411形にC1000形を搭載していた空気圧縮機は、
1600番台のみC2000形1台搭載と改められている。
JR東日本では1991年まで製造が続き、行先票(サボ)受けの有無、
運転室仕切窓の大きさなど、細部に差異が見られる。
車内はトイレ対向部を除いてロングシートとなっている。
なお、モハ414形1500番台の前位側(パンタグラフ搭載側)の客室は、
機器があるため座席が1人分少ない4人掛けとなっており、
窓や行先表示器の位置も若干異なっている。
最初に投入されたグループは車内放送用スピーカーも、
在来車と同様の箱型を各車に2基設置している。
2011年現在、勝田車両センターおよび南福岡車両区に配置されている。
編成構成は原ノ町・下関・門司港方から、
クハ411-1500 - モハ415-1500 - モハ414-1500 - クハ411-1600(トイレ付き)の4両である。
勝田車両センターでは700番台の中間電動車を連結した
7両編成のK820編成が存在していたが、
2005年7月18日に4両編成のK526編成に短縮された。
これに伴い旧K526編成だった1502・1602の編成はK626編成に改番されている。
また、JR東日本車は帯色が鋼製車の青20号を踏襲しているが、
JR九州車は落成当初より帯色が明るい青色(青25号)で、
その後屋上通風器が撤去された。
1989年度以降の増備車(モハ414-1524以後)は、主変圧器が50Hz専用のTM24に変更された。
本来なら別系列もしくは別区分番台となってもおかしくないが、
広域転配を想定していないため、続番となった。
南福岡に配置された車両(FM1509 - 1521編成)は本来勝田に投入する予定で、
南福岡には捻出した100番台を転用して、
421系低運転台車などを置き換える計画だったが、
非冷房車の置き換えにあたってイメージアップのために、
直接新車を投入することとなった。
オールロングシートでありながら、
熊本 - 門司港・下関間のような長距離列車に充てられていたため、
一時は禁煙車を除きロングシート部に灰皿を設置するなどの工夫がなされていた。
1両のみ存在したサハ411-1601はMG・CP搭載のため1600番台に区分されている。
2005年6月までは、後述する2階建普通車の
クハ415-1901と同じK880編成に組み込まれており、
勝田方よりクハ415-1901 - モハ415-1535 - モハ414-1535 - サハ411-1601 - クハ411-1534
モハ415-1534 - モハ414-1534 - クハ411-1634の8両固定で運用されていた。
その後は、2007年まで500番台と700番台混結のK810編成に組み込まれていた。
このグループは、2007年3月18日ダイヤ改正での
普通鋼製車をE531系への置き換え後も常磐・水戸線で運用を続けているが、
常磐線上野口の中距離電車はグリーン車を連結した同系列に統一し、
同系列の最高速度130km/hの性能を本格的に活用するダイヤ構成に移行されたため、
常磐線では友部 - 原ノ町間の運用となり、上野口からは撤退した。
また、上記の転用で余剰となる初期に製造された3編成と、
サハ411-1601・1701(後述)・モハ415・414-1522は廃車予定とされ、
中間車の4両は2007年10月から2008年5月までに廃車となった。
なお、元K525編成のクハ411-1501などの1編成4両は、
500番台の2編成とともに、2008年12月にJR九州に譲渡された(12月24日付で廃車)
後、小倉工場で整備され、2009年6月23日付でFM1501編成として入籍。
2009年6月末より営業運転を開始した。
車体の帯色は青25号に変更されているが、
連結部の外幌部分のみ勝田時代の青20号のまま残されている。
一方、K626・K526編成のクハ411-1502・1503など8両は、
2009年度上半期に廃車となった。
K535編成
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クハ411−1625
新製落成日、1989(平成元)年8月29日、新製配置、勝田、製造、近畿車輌
廃車日、2016(平成28)年12月28日、勝田
画像番号IMG 0774.JPGの画像は、
モハ414−1525
新製落成日、1989(平成元)年8月29日、新製配置、勝田、製造、近畿車輌
廃車日、2016(平成28)年12月28日、勝田
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モハ415−1525
新製落成日、1989(平成元)年8月29日、新製配置、勝田、製造、近畿車輌
廃車日、2016(平成28)年12月28日、勝田
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クハ411−1525
新製落成日、1989(平成元)年8月29日、新製配置、勝田、製造、近畿車輌
廃車日、2016(平成28)年12月28日、勝田
クハ411−1601〜
ステンレス車体で上野・小山方のT'c車で、便所付き。
定員132(座席55)名。
モハ414−1501〜
ステンレス車体のM'車で、交流機器を搭載。
車体は、直流近郊形の211系に準じており、
台車はボルスタレスのDT50Cとなったほかは、
機器類は500番代に準じている。
ロングシート仕様。
定員150(座席62)名。
モハ415−1501〜
ステンレス車体のM車で、直流機器を搭載。
定員156(座席64)名。
クハ411−1501〜
ステンレス車体で原ノ町方のTc車で、便所なし。
台車はTR235C。
定員142(座席58)名。
クハ415-1901
定員156人。116人分の座席は客用扉付近をロングシートとしたほかは、
1階および車体後部が2+2配列、2階は2+3配列クロスシートとした。
1991年に日本車輌製造にて1両のみ試験的に製造された。
AU714形集約分散式冷房装置を2基搭載。台車もTR235H形と本形式独自のものを装着する。
他の1500番台車とは異なり、
客用扉が片側2か所のみでラッシュ時の乗降に時間を要する欠点から、
基本的に上野 - 勝田間で朝の上りと夕方の下りは停車駅の少ない通勤快速に、
朝の下りはラッシュ後、夕方の上りはラッシュ前に限定して運用された。
1両のみの製造で増備は行われず、
2006年に廃車されたが、運用成果は215系の設計に反映された。
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クハ415−1901
新製落成日、1991(平成3)年3月9日、新製配置、勝田、製造、日本車輌
廃車日、2006(平成18)年3月11日、勝田
クハ415-1901
混雑緩和と着席率向上を目的として、
1991(平成3)年に試作車として新製された2階建ての制御車で、
1両のみの存在した。
2階は2+3列、1階は2+2列の固定クロスシート、
前位寄りと後位寄りの1階部分はセミクロスシートとなっている。
台車はTR235H。冷房装置はAU714。
定員156(座席116)名。
211系
1985年(昭和60年)に登場した直流近郊形電車。
本系列は、これらに代わるフルモデルチェンジ車であり、
軽量ステンレス製車体や構造の簡便なボルスタレス台車、
電機子チョッパ制御よりも簡便かつ安価に、
回生ブレーキが使用可能で抵抗制御を基本とした界磁添加励磁制御、
応答性の高い電気指令式ブレーキや簡易的なモニタ装置など、
省エネルギーや保守費低減に配意した新機軸が各所に採用されている。
これらは通勤形電車の205系で先に採用されたものであるが、
本来は近郊形電車用のシステムとして開発されていたものである。
ユニットあたりの力行性能の向上により、電動車比率を下げ、
2M3T編成で25‰区間までの通常の使用ができる設計とし、
新製コストと運営コストの減少を狙った設計とした。
これにより2M3T編成においても113系・115系の2M2T編成と同等以上の走行性能をもつ。
車体は、片側3か所に両開きの扉を設けた国鉄近郊形電車の基本的構成であるが、
両端の側出入口の位置を若干車端に寄せた配置としている。
外板間の車体幅は、従来の2900mmから初めて2950mmまで拡大され、
裾絞りが大きくなっている。また暖地・平坦線用の113系と、
寒地・勾配線用の115系を統合し、
細部の仕様変更を行うことで両系列の取替に対応している。
また座席は従来と同様のセミクロスシートの他、
長距離通勤の増加に伴う混雑に対応するためにオールロングシートの車両も製造した。
クロスシート・ロングシートともバケットタイプとし、
ロングシートの1人分の幅を広げた。
クロスシートはシートピッチ1,490mmのままでスペースと通路幅を広げた。
また、セミクロスシート車も混雑緩和のため、
415系700番台同様車端部はロングシートとした。
国鉄時代は付属編成のみがオールロングシートとされたが、
国鉄分割民営化後の増備車はすべてオールロングシートが基本となっている。
さらに、車体の構造と台車は同時期に製造された415系1500番台にも採用され、
民営化後も車体や制御システムの設計を流用した車両が登場している。
1000・3000番台(寒冷地仕様車)
0・2000番台を基本に宇都宮線と高崎線(東北本線上野口)の
使用に配慮した寒地仕様車で、
115系非冷房車の置換え用として登場したものである。
1000番台はセミクロスシート車、3000番台はロングシート車で、
ともにスノープラウ(排雪器)、耐雪ブレーキ、半自動ドア、
レールヒーターなどの耐寒耐雪装備がなされている。
編成は、東海道本線用0・2000番台と異なり普通車のみの5両編成 (McM'TTTc') で、
1000・3000番台共同一である。
東海道本線用には無い
制御電動車が用意されたのは、
将来3両編成に改組して地方路線に転属させられるように考慮したためである。
国鉄時代には、セミクロスシート車1000番台11本55両と、
ロングシート車3000番台22本110両の計165両が製造され、
民営化後は東海道本線用と同様にロングシートの3000番台のみが、
1991年までに40本200両が増備されている。
国鉄時代には、1000番台×1本+3000番台×2本で、
15両編成を組むように計画されたため、
1000番台と3000番台の運用も分けられていたが、
3000番台のみの増備となった民営化後は共通運用となった。
なお、2000番台と同様運転席背後の仕切窓、
荷物棚、吊手などに製造年次による変化がある。
新製配置は1000番台が全車両新前橋電車区(現・高崎車両センター)で、
3000番台は当初クモハ211形・モハ210形・クハ210形の車番
3001 - 3046が新前橋電車区、
3047 - 3062が小山電車区(現・小山車両センター)配置であったが、
2000年(平成12年)からE231系が小山電車区に新製配置になったことにより、
同年12月に新前橋区に配置が集約されている(現在は一部が幕張車両センターに転出)。
そのため、上野発着の東北本線では宇都宮線列車よりも高崎線列車の運用の方が多い。
優先席の吊革は高崎車・幕張車共に全ての編成でE233系タイプのものに交換済みである。
0・2000番台と同様に、2008年秋頃より、
モケット地をすおう色から青緑色に交換しているほか、
順次PS33E形シングルアーム式パンタグラフへの取り替え及び増設(一部)が行われた。
2006年9月4日、両毛線前橋駅 - 前橋大島駅間において踏切事故が発生し、
クハ210-3013が側構体に数メートルにわたって穴が開くなどの大きな損害を受けた。
当該車は大宮総合車両センターに臨時入場のうえ、復旧工事が行われた。
現物での復旧が困難な側構体と窓枠については、同時期に廃車となり、
長野総合車両センターで解体が進められていたサハ211形から該当する部分を切り取り、
これを取り付ける工法で復旧が行われた。
このため、出場後のクハ210-3013は復旧部分のみ、
ステンレスの光沢や帯色に相違が見られる。
前述した田町車両センターに続いて、
2012年度より高崎車両センター向けにもE233系3000番台が投入され、
本系列の置き換えが始まっている。
2013年3月16日のダイヤ改正で宇都宮線上野口の運用から撤退した。
211系3000番台5両 A28編成
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クハ210−3028
新製落成日、1988(昭和63)年4月19日、新製配置、新前橋、製造、川崎重工
転用改造日、2016(平成28)年7月29日、大宮
画像番号DSC 4160.JPGの画像は、
サハ211−3056
新製落成日、1988(昭和63)年4月19日、新製配置、新前橋、製造、川崎重工
転用改造日、2016(平成28)年7月29日、大宮
廃車日、2015(平成27)年7月2日、高崎
画像番号DSC 4162.JPGの画像は、
サハ211−3055
新製落成日、1988(昭和63)年4月19日、新製配置、新前橋、製造、川崎重工
転用改造日、2016(平成28)年7月29日、大宮
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モハ210−3028
新製落成日、1988(昭和63)年4月19日、新製配置、新前橋、製造、川崎重工
転用改造日、2016(平成28)年7月29日、大宮
画像番号DSC 4166.JPGの画像は、
クモハ211−3028
新製落成日、1988(昭和63)年4月19日、新製配置、新前橋、製造、川崎重工
転用改造日、2016(平成28)年7月29日、大宮
クハ210-3001〜(T'c)
3000番代の偶数向制御車。
便所付きで、定員132(座席55)名。
サハ211-3001〜(T)
3000番代の付随車。
定員156(座席64)名。
モハ210-3001〜(M)
クモハ211-3001〜とユニットを組む中間電動車で、
190kVA MG・CPを搭載している。
定員156(座席64)名。
クモハ211-3001〜(Mc)
3000番代の奇数向制御電動車で、
シングルアームパンタグラフ(PS35C)を1基装備し、
制御装置、励磁装置、主抵抗器などを床下に搭載する。
冷房装置はAU75G、台車はDT50B。
定員142(座席50)名。
719系
東日本旅客鉄道(JR東日本)の交流近郊形電車。
従来、主に急行形電車が使用されていた
JR東日本仙台地区の輸送改善を目的として、
1989年(平成元年)より投入された。
急行形電車は1両につき客用扉が端部に2か所配され、
また客室と乗降口の間に仕切りがあり、
座席はクロスシート主体であったことから、
ラッシュ時の混雑に対応しにくかった。
また、3両編成が基本であることから、柔軟な輸送力調整が難しかった。
さらに、初期の451系・453系は特に車齢が高く、
陳腐化が進んでいたことなどから、
輸送状況に見合った車両として開発されたのがこの719系である。
1991年(平成3年)の奥羽本線福島 - 山形間改軌の際には、
一部仕様改修を施した5000番台車が投入され、
同区間の客車列車を置き換えた。
クモハ719形 (Mc) + クハ718形 (Tc') の2両編成を基本とし、
最大8両編成まで併結が可能である。
分割・併合を容易にするために自動解結装置と電気連結器を備える。
片側3扉のステンレス車体は211系に近縁の外観であるが、
同系5000番台のように助士席側正面窓と貫通扉窓が拡大され、
側面の窓配置も異なる。
座席配置はセミクロスシートだが、
クロスシート部分は特異な「集団見合い型」の配置である。
車内は淡いクリーム色の化粧板、あずき色の座席モケット、
薄茶色の床材(5000番台車はクリーム色)という
暖色系のカラースキームとなっている。
また、従来仙台地区で運用されていた
417系や717系(0・100番台)と同様に乗降口の脇に、
ガラス製の風防が設置されている。
トイレは和式で、クハ718形の連結面寄りに設置されている。
〔基本形・オリジナル色〕
画像番号DSC 7210.JPGの画像は、
719系0番台 H−1編成
クモハ719−1
新製落成日、1989(平成元)年12月25日、新製配置、仙台、製造、東急車輌
廃車日、2018(平成30)年4月14日、仙台
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クハ718−1
新製落成日、1989(平成元)年12月25日、新製配置、仙台、製造、東急車輌
廃車日、2018(平成30)年4月14日、仙台
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719系0番台 H−30編成
クモハ719−30
新製落成日、1990(平成2)年8月24日、新製配置、仙台、製造、東急車輌
廃車日、2019(平成31)年4月14日、仙台
画像番号DSC 4320.JPGの画像は、
クハ718−30
新製落成日、1990(平成2)年8月24日、新製配置、仙台、製造、東急車輌
廃車日、2019(平成31)年4月14日、仙台
〔シングルアーム式パンタグラフ・スカート形状換装車・オリジナル色〕
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719系0番台 H−16編成
クモハ719−16
新製落成日、1990(平成2)年5月24日、新製配置、仙台、製造、東急車輌
廃車日、2019(平成27)年8月10日、仙台
画像番号IMG 1745.JPGの画像は、
クハ718−16
新製落成日、1990(平成2)年5月24日、新製配置、仙台、製造、東急車輌
廃車日、2019(平成27)年8月10日、仙台
〔シングルアーム式パンタグラフ・スカート形状換装車・磐越西線用あかべぇ色〕
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719系0番台 H−10編成
クモハ719−10 あかべぇ色
新製落成日、1990(平成2)年4月27日、新製配置、仙台、製造、東急車輌
転属日、2017(平成29)年3月29日、転属配置先、秋田
廃車日、2020(令和2)年3月14日、秋田
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クハ718−10 あかべぇ色
新製落成日、1990(平成2)年4月27日、新製配置、仙台、製造、東急車輌
転属日、2017(平成29)年3月29日、転属配置先、秋田
廃車日、2020(令和2)年3月14日、秋田
クモハ719-1〜42
719系0番代の交流制御電動車 (Mc) で、
制御方式としてサイリスタ連続位相制御を搭載。
台車は廃車発生品のDT32
定員134 座席62名。
クハ718-1〜42
719系0番代の交流制御車で、
台車は廃車発生品のTR69、
CPを搭載、便所付き。
定員131 座席59名。
5000番台
奥羽本線標準軌区間(福島 - 新庄、愛称「山形線」)の普通列車用として、
1991年(平成3年)に全車が日本車輌製造で新製された
JRグループ初の在来線標準軌車両である。
標準軌用のボルスタレス台車DT60形・TR245形が新たに採用された他、
パンタグラフがシングルアーム式(2002年までは下枠交差式)である点、
客用扉にステップが設けられていない点、
車体の帯が上から「オレンジ(紅花色)+白+緑」である点が0番台車との相違である。
また、パンタグラフがシングルアーム式に交換された際にスカート形状も変更された。
EB装置、TE装置を搭載。保安装置はATS-P形である。
山形車両センターに2両編成12本(Y-1 - Y-12編成)、
合計24両が配置されている。
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719系5000番台 Y11編成
クモハ719−5011
新製落成日、1991(平成3)年10月22日、新製配置、山形、製造、川崎重工
画像番号DSC 2394.JPGの画像は、
クハ718−5011
新製落成日、1991(平成3)年10月22日、新製配置、山形、製造、川崎重工
クモハ719-5001〜
制御電動車(Mc)で、
新庄方に連結される。
定員はステップの廃止により、0番代よりも立席が4名増えて138(座席62)名。
また、先頭部屋根上にも警笛が追加されている。
パンタグラフは当初、下枠交差式のPS104、
写真のように2001(平成13)年に全車シングルアーム化された。
クハ718-5001〜
制御車(T'c)で、
福島方に連結される。
定員はMc車と同様に0番代よりも立席が4名増えたため、
135(座席59)名。
E721系電車
E721系電車は東日本旅客鉄道(JR東日本)の交流一般形電車。
仙台支社で運用されている在来線電車の車両更新と、
仙台空港アクセス線での運用を目的に開発された車両である。
2007年(平成19年)3月18日に開業した
仙台空港鉄道仙台空港線(名取駅 - 仙台空港駅)の建設事業では、
仙台空港鉄道仙台空港駅とJR仙台駅間の直通運転が計画されていた。
この直通運転に必要となる車両として、
E721系電車(500番台)とSAT721系電車が製作された。
そして、JR東日本仙台地区在来線の国鉄形電車置き換え用として、
E721系電車の0番台車が製作された。
製作を担当したのは川崎重工業と東急車輛製造である。
低床化の実現などが評価され、E721系電車とSAT721系電車に対して、
鉄道友の会より2008年度ローレル賞が贈られた。
0番台
JR東日本仙台地区の在来線で、
日本国有鉄道(国鉄)時代から使用されてきた
455系・457系・717系・417系などの国鉄形電車の置き換え目的で製造された。
それらの国鉄形車両は2扉車だったため、
ラッシュ時において駅での乗降手間取りに伴う
列車の遅延が続出していたので、
(特に元急行形でデッキ付き片開き扉であった455系・457系で顕著だった)、
3扉の本系列の投入によって、乗降の円滑化と列車の遅延防止も図られた。
また、仙山線や常磐線で逼迫していた輸送量の改善も図られた。
一方、701系で採用されたオールロングシート構造は、
本系列では採用されなかったため、
昼間時における着席率や居住性の確保も図られた。
第1編成は2006年(平成18年)11月に落成した。
翌2007年10月までの1年間で2両編成39本の計78両が導入され、
上記の旧型車117両を置き換えた。
旧型車から新型車への置き換え過程では一部で混乱が生じた。
同年2月1日より東北本線で、3月17日から常磐線で、
4月22日から仙山線でそれぞれ営業運転を開始した。
本区分は地域輸送に専用することを目的とし、
大型荷物置場は設置されていない。
車体装飾帯の色は701系電車(仙台地区仕様車)や
719系電車(同)と同様の緑+赤+白である。
2010年には増備車2両編成5本の計10両が川崎重工業で落成し、
同年9月7日から9日にかけて仙台まで甲種輸送された。
これらの増備車は同年10月より701系と共通運用されており、
ワンマン運転も実施している。
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)では、
常磐線新地駅に停車していた0番台
2両編成2本・P1編成(クモハE721 1・クハE721 1[7])+
P19編成(クモハE721 19・クハE721 19)が大津波によって流され大破した。
当該車両は同月12日付で廃車となり、
同年4月14日より数日間にわたり現地で解体された。
これらの車両の代替新造は2012年現在行われていない。
E721系0番台 P2編成
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クモハE721−2 相馬野馬追ラッピング
新製落成日、2007(平成19)年1月17日、新製配置、仙台、製造、川崎重工
画像番号IMG 0992.JPGの画像は、
クハE720−2 相馬野馬追ラッピング
新製落成日、2007(平成19)年1月17日、新製配置、仙台、製造、川崎重工
E721系0番台 P19編成 廃車
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クモハE721−19
新製落成日、2006(平成18)年11月28日、新製配置、仙台、製造、川崎重工
廃車日、2011(平成23)年3月12日
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クハE720−19
新製落成日、2006(平成18)年11月28日、新製配置、仙台、製造、川崎重工
廃車日、2011(平成23)年3月12日
〔ワンマン対応改造車〕
2017年3月4日改正からは磐越西線での定期運用を開始している。
これに関連し、一部のワンマン非対応編成
(P-10 - 18)のワンマン運転対応改造が行われている。
E721系0番台 P16編成
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クモハE721−16 ワンマン対応改造車
新製落成日、2007(平成19)年3月8日、新製配置、仙台、製造、川崎重工
画像番号DSC 8372.JPGの画像は、
クハE720−16 ワンマン対応改造車
新製落成日、2007(平成19)年3月8日、新製配置、仙台、製造、川崎重工
〔P40〜P44編成ワンマン運転対応〕
2010(平成22)年に増備されたP40〜P44編成はワンマン運転対応車として落成し、
整理券発行機、運賃箱、運賃表示器などが設置され、
701系2両編成と共通運用となっている。
写真のように、外観上は両端側扉横の出入口表示器の設置や、
助士席側のミラーなどが目立つ。
このグループはすべて川崎重工製である。
仙台地区で運用されていた701系100番台車が秋田地区へ転用されることになったため、
その補充用としてE721系0番台・P-40〜44編成が増備された。
P-39編成までとは異なり、
ワンマン運転に対応した機器が取り付けられている。
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クモハE721−40 ワンマン対応
新製落成日、2010(平成22)年9月13日、新製配置、仙台、製造、川崎重工
画像番号CIMG1078.JPGの画像は、
クハE720−40 ワンマン対応
新製落成日、2010(平成22)年9月13日、新製配置、仙台、製造、川崎重工
〔指定席車両〕
P-12編成は2020年3月14日のダイヤ改正から、
磐越西線の郡山-会津若松間に導入される
快速「あいづ」の指定席車両として使用するため、
仙台車両センターにてクハの後位側半分に、
14席のリクライニングシート(シートピッチ960mm)を設置する改造が行われた。
また同部分の外観は指定席車両である旨を示すため、
鶴ヶ城の桜をイメージした装飾が施された。
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クハE720−12 指定席車両
新製落成日、2007(平成19)年1月15日、新製配置、仙台、製造、東急車輌
指定席設置工事一部座席リクライニング化改造
改造施行日、2020(令和2)年2月15日、施行工、仙台、
0番台
クモハE721-1〜(Mc)
主変圧器、主変換装置、集電装置を搭載。
定員138(座席56)名。
クハE720-1〜(Tc)
空気圧縮機、補助電源装置といった補機類を搭載。
定員132(座席50)名。
クハE720-12(Tc)
指定席車両
定員106(座席40)名。
500番台
仙台空港線との直通運転専用の車両である。
空港へのアクセスを担うために大型荷物置場が設置されている他、
ワンマン運転装置やホーム監視モニタなど、
仙台空港線を運行するにあたって特有の設備を有することから、
車両番号が500番台に区分されている。
第1編成は2006年2月に落成し、
その後9月から10月にかけて第2 - 4編成が製造された。
2両編成4本の計8両が存在する。
1本が東急車輛製の他はすべて川崎重工製である。
仙台空港線の開業日である2007年3月18日から営業運転を開始した。
営業運転開始は0番台車が先行しているが、
車両が落成したのは500番台車が先である。
開始当初はワンマン運転であっても行先表示器には列車の行き先のみ
(快速運転の場合は種別も併記)を表示していたが、
後に「ワンマン」を併記するようになった。
500番台車は0番台車と異なり、
JR東日本仙台支社のシンボルカラーである緑と空を、
イメージさせる青の装飾帯を車体にまとう。
座席表地は0番台車と同じく青を基調としたものである。
また、発車メロディ(Water Crown)を、
車外スピーカーより放送することが可能である。
(0番台のワンマン編成の発車メロディもWater Crownである。)
2020(令和2)年4月には上述の通り、
0番代のP5編成から改造されたP505編成(形式番号は在来車の続番)が加わった。
E721系500番台 P504編成
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クモハE721−503
新製落成日、2006(平成18)年9月30日、新製配置、仙台、製造、川崎重工
画像番号IMG 0223.JPGの画像は、
クハE720−503
新製落成日、2006(平成18)年9月30日、新製配置、仙台、製造、川崎重工
500番台
クモハE721-501〜(Mc)
仙台空港線との直通運転専用の車両である。
主変圧器、主変換装置、集電装置を搭載。
定員137(座席54)名。
クハE720-501〜(Tc)
仙台空港線との直通運転専用の車両である。
空気圧縮機、補助電源装置といった補機類を搭載。
定員132(座席50)名。
1000番台
2016年秋より仙台地区で運用される
719系0番台の置き換えを目的に導入が計画されている番台で、
0番台をベースにマイナーチェンジがなされている。
本番台は本系列では初めての4両固定編成となり、
0番台による4両編成と比べ定員が増加している。
車内はLED照明を採用、
車体装飾帯色も0番台の赤色であった部分を「さくら色」に変更している。
全車が仙台車両センターに所属となる予定である。
今後19本・76両が総合車両製作所新津事業所と横浜事業所で製造される。
なお、中間車38両は新津事業所で、
先頭車38両は横浜事業所で製造される予定となっている。
導入時期は2016年11月頃〜2017年3月の間が予定されている。
編成番号はP4-xx(xxは車両番号下2桁)である。
E721系1000番台 P4-7編成
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クモハE721−1007
新製落成日、2016(平成28)年12月6日、新製配置、仙台、製造、総合車両製作所(新津)
画像番号DSC 7372.JPGの画像は、
サハE720−1007
新製落成日、2016(平成28)年12月6日、新製配置、仙台、製造、総合車両製作所(新津)
画像番号DSC 7368.JPGの画像は、
モハE721−1007
新製落成日、2016(平成28)年12月6日、新製配置、仙台、製造、総合車両製作所(新津)
画像番号DSC 7360.JPGの画像は、
クハE720−1007
新製落成日、2016(平成28)年12月6日、新製配置、仙台、製造、総合車両製作所(新津)
1000番台
クモハE721形-1001〜(Mc)
盛岡方の制御電動車で、
主変圧器、主変換装置、集電装置を搭載。
定員138(座席56)名。
サハE720-1001〜(T)
付随車
クハE720形と同様に、
空気圧縮機、補助電源装置といった補機類を搭載。
定員152(座席62)名。
モハE721-1001〜(M)
クモハE721形と同様に、
主変圧器、主変換装置、集電装置を搭載。
定員152(座席62)名。
クハE720-1001〜(Tc)
上野方の制御車で、
空気圧縮機、補助電源装置といった補機類を搭載。
定員132(座席50)名。
青い森鉄道青い森703系
青い森703系は、青い森鉄道がE721系をベースとして新造導入した車両であり、
2013年に2両編成2本が総合車両製作所横浜事業所で製造された。
形式は青森方が制御電動車の青い森703形、目時方が制御車の青い森702形となっている。
編成番号は設定されていないが、車両番号は青い森701系と重複しない11, 12となっている。
なお形式は701系の次となる703系と命名されたが、
形式「703」はJRグループには存在しない。
青い森鉄道では2002年の暫定開業時および2010年の全線開業時に、
JRからの701系1000番台の譲渡車、および701系1500番台をベースとした新造車を投入し、
青い森701系として運用していたが、筒井駅開業による利用者の増加が見込まれ、
さらに祭り期間の対応や冬季の着膨れ対策として輸送力の増強が求められていた。
一方でJRから譲渡可能な中古車両がなかったことから、
暫定開業時に新製した青い森701系100番台以来11年ぶりの新造車両として導入された。
車体・走行機器はE721系と同じだが、先頭車上部の前照灯が、
本形式以降HIDからLED(発光ダイオード)を用いたものに変更されている。
運転設備は0番台に準じた運賃車内収受型のワンマン仕様になっている。
外装は同社で運転されている青い森701系に準じ、
水色を基調に同社のイメージキャラクターである「モーリー」があしらわれているが、
ピンク色の「モーリー」が1両に1箇所追加されている。
車内設備・内装・座席配置もE721系と同じであるが、
客室と乗務員室通路部の段差にはスロープが設けられている。
2013年10月に2編成の導入計画が明らかとなり、
2013年11月26日から27日にかけて総合車両製作所横浜事業所より甲種輸送され、
筒井駅が開業した2014年3月15日ダイヤ改正から営業運転を開始した。
画像番号DSC 5634.JPGの画像は、
青い森703−12
新製落成日、2013(平成25)年12月4日、新製配置、青い森鉄道運輸管理所、
製造、総合車両製作所(横浜)
画像番号DSC 5632.JPGの画像は、
青い森702−12
新製落成日、2013(平成25)年12月4日、新製配置、青い森鉄道運輸管理所、
製造、総合車両製作所(横浜)
青い森703形
青森方のパンタグラフ付交流制御電動車 (Mc) で、
主変圧器、主変換装置、集電装置を搭載。
定員138(座席56)名。
青い森702形
目時方で制御車 (Tc')で
空気圧縮機、補助電源装置といった補機類を搭載。
車椅子対応スペース洋式トイレ設置
定員132(座席50)名。
SAT721系
SAT721系は、仙台空港鉄道の自社発注車で、
2006年11月に2両編成3本の計6両全車が川崎重工業で製造された。
仙台方が制御電動車のSAT721形、仙台空港方が制御車のSAT720形で、
車両番号は100番台(101 - 103)が付与されている。
編成番号はSAxxx(車両番号)である。
2007年3月18日の仙台空港アクセス線開業と同時に営業運転を開始した。
外部塗色は正面の運転台周りと側面の上下にシンボルカラーのクリアブルー、
正面と側面下部にオレンジ色の細帯をまとっている。
座席はつつじ色(アザレアパープル)を基調とした配色で、
JR 車等とは異なりクロスシートの背ずり上部は人造皮革ではなく、
座面と同じモケット張りとなっている。
保安装置・運転機器等他の仕様はE721系500番台と同一で、
同車と共通運用されているほか、併結して運用される事がある。
車両管理業務は、JR東日本の仙台車両センターに委託されている。
SAT721系SA102編成
画像番号DSC 2074.JPGの画像は、
SAT721−102
新製落成日、2006(平成18)年11月20日、新製配置、JR東日本仙台車両センター、製造、川崎重工
画像番号DSC 2072.JPGの画像は、
SAT720−102
新製落成日、2006(平成18)年11月20日、新製配置、JR東日本仙台車両センター、製造、川崎重工
SAT721形
仙台方のパンタグラフ付交流制御電動車 (Mc) で、
主変圧器、主変換装置、集電装置を搭載。
定員137(座席54)名。
SAT720形
仙台空港方の制御車 (Tc')で
空気圧縮機、補助電源装置といった補機類を搭載。
車椅子対応スペース洋式トイレ設置
定員132(座席50)名。
阿武隈急行AB900系
AB900系は、阿武隈急行がE721系をベースとして導入した車両である。
形式は槻木方が制御電動車のAB901形、福島方が制御付随車のAB900形である。
1988年の開業以来使用してきた8100系電車の置換えを目的に、
まずは2両編成1本が平成30年度国庫補助事業により導入された。
2018年7月1日の福島民友新聞および同日開催の
「あぶ急全線開業30周年大感謝まつり」で形式名と車両形態が公式に発表された。
新車の形式は阿武隈急行の通称「あぶ急」に由来する。
車体のアクセントカラーは沿線自治体の自然や花をテーマに5種類設定される。
車内は福島側と槻木側で座席のベースカラーが異なる。
福島方は花の王国を表す暖色系、槻木方は杜の都を表すグリーン系となる。
総合車両製作所で2両編成10本計20両が製作される予定で、
2019年(平成31年)2月に最初の1本2両が落成した。
2019年(令和元年)7月1日より、
第1編成となる薄藍色のAB-1編成が営業運転を開始した。
2020年(令和2年)5月18日からは、
第2編成で緑色のAB-2編成が営業運転を開始している。
AB900系AB-2編成
画像番号DSC 8534.JPGの画像は、
AB901−2
新製落成日、2020(令和2)年3月26日、新製配置、梁川、製造、総合車両製作所(横浜)
画像番号DSC 8532.JPGの画像は、
AB900−2
新製落成日、2020(令和2)年3月26日、新製配置、梁川、製造、総合車両製作所(横浜)
AB901形
槻木方のパンタグラフ付交流制御電動車 (Mc) で、
主変圧器、主変換装置、集電装置を搭載。
定員138(座席56)名。
AB900形
福島方の制御車 (Tc')で
空気圧縮機、補助電源装置といった補機類を搭載。
車椅子対応スペース洋式トイレ設置
定員132(座席50)名。